さてさて次は外したダンパーアッシーの分解です。これが結構面倒。というのもアッパーマウントを留めているナットは、ダンパーロッドに噛んでいます。で、ダンパーロッドそのものは、自在に回転します。ということでアッパーマウントを留めているナットはレンチを掛けてもロッドごと回転してしまって緩まないのですな。ちなみにノーマルは、アッパーマウントとロッドの勘合部分が一部切り欠いてあって、供回りしないようになってました。 こういうところはインパクトレンチでだだだっと外すのが最も手っ取り早いのですが、そんなエアツールの手持ちはない。ダブルナットにするなどちょっと工夫すれば取れなくもないんですが、ダンパーロッドって頭頂部に調整機構などが付いてて脆弱そうですから、あまり無茶して破壊してしまっては何もならない。なによりこいつを破壊してしまうと不動車決定ので、やっぱりインパクトレンチが無難です。 持ってなきゃ借りようってわけで、行きつけのガソリンスタンドに向かいます。日が傾きかけてるので結構焦ってます。アルバイトのにーちゃんに一声掛けて、さっそくインパクトレンチでどかかかっと外します。プリロードは掛けてないので、ネジが緩みきってもアッパーマウントがびよよーんとどこかに飛んでいくようなことはありません。 KONI車高調は、プリロードを掛けずに車高を変化させることができますが、これは頭頂部のロッドカラー2個で調整します。ロッドカラーの位置をアッパーマウントの上に置くか下に置くかで、アッパーマウントとロッドの止まる位置を上下させるわけです。もちろん次期イベントに向けて、最も車高が下がる位置にするべくカラーは二個ともアッパーマウントより上に設置します。 次に、KONI車高調標準の硬質ウレタンバンプストッパーをNB純正発泡ウレタンバンプストッパーと交換します。カラーを一番下げた状態だとバンプストッパーに当たる前にインナーフェンダーにタイヤが当たるので、これを回避するのが目的です。が、仮組みして眺めてみると、1Gでフルバンプタッチ状態になりそう。なによりえらくストロークそのものが減りそう……ちと逡巡しましたが、時間もないのでバンプストッパーの一番下の柔らかい部分をサクサク切ります。切った状態で仮組みしてみると、とんでもなくプリロードが掛かります。え〜、なんで〜? 考えてみたらカラーの位置が変わっているので、相対的にアッパーマウントが下がってきますから、これは当たり前ですな。下側のスプリングシートを下げないといけません。車高調はこのスプリングシートの位置が可変なのがウリ。サクサク位置を変え……う、フックレンチがない(泣)。 スプリングシートはシート自体がダブルナットになっているので、レンチがないとどうにもならんです。マイナスドライバでコツコツ緩める手もありますが、ここは勝手知らないガソリンスタンド。貫通ドライバはどこにも見あたりません。もちろん自宅から工具は一切持ってきてません。うう〜む、どうしたもんか。日がどんどん傾く中、思考停止。元のまま組んじゃえ(泣)。とりあえずバネレートは変更したし、バンプストッパーも交換したからいいや。やりたいこと全部は出来ませんでしたが、とりあえず完成。即行自宅へとって返してダンパーアッシーの組み付けです。外すのは面倒ですが、組み付けるのは大した手間は掛かりません。さくさく組み付けます。 注意するポイントと言えば、ダンパー下部のボルトを1G荷重で組み付けることぐらいです。フロントはアップライト下のロアアームにパンタジャッキで1G荷重を作り出して締め付ければOKですし、リアは馬から下ろした後でも簡単に締め付けられます。まぁ、これをやると締め付けるのを忘れたりするので、善し悪しではありますが。特に作業後半は疲れが出ているのと、完成を焦る気持ちがあるので、ボルト、ナットの締め付けはよくチェックします。ヘロヘロでチェックしているので、意味無いって話もありますが(笑)。 タイヤを取りつけて、馬から下ろした時には日がとっぷり暮れてました。ギリギリセーフ。しかーし、まだタワーバーやトランクルーム内のセパレータなど細々した作業が残ってます。懐中電灯を頼りに泣く泣く作業します。暗いのでちっとも捗りません。ちきしょー。途中でのんびり晩飯喰ってたロスタイムもありますが、道具を片づけ終わったときに時計の針は8時を指しておりました。 まぁ、なんにしてもできたからいいや。闇に佇む我がロードスターはやっぱかっこいいぜ……いいよな……よかったんだけど……なんでこんな車高高いの?フロントはともかく、リアの車高が妙に高い。ボルトは1G荷重で締めたし、アームそのものは手つかずだから、ブッシュが反発しているのは考えにくい。あ、バネレートが上がったんでサグが小さくなったのか?妙に高いよ。なんでかな? とりあえず試走はしたから、足回りの位置は落ち着いてるはずなのに……か、格好悪いぞ。もしかして、リアに10kgバネ組んだのかぁ? 確認する気力は、どこを探してもありません。きょ、今日はこの辺で勘弁してやるっ(泣)。
作業終了後F氏に電話して、かくかくしかじか。バンプストッパーの話をしたら「切っちゃったの〜」切っちゃいましたとも。なんでも、NBバンプラバーは部分部分で硬度が変えてあり、バンプタッチ時の挙動を穏やかにコントロールすると共に、スプリングレートがバリアブルに変化するよう計算されているそうで。知らねーよそんなもん(泣)。硬度が部分部分で変わってたのはわかりましたが……
なんか弄り壊しただけって気がしてきた(大泣)。 | |